UiPathの使い方を「Hello World」でがっつり理解する

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UiPathの使い方

 

UiPathの使い方について基本的な事からがっつり連載で記事にしていきます。
操作方法が英語でまったくわからない、これからUiPathを一通り学習したいという方向けにUiPathの基本的な使い方をひとつひとつ解説していきます。

UiPathを使いこなし自動化ライフを満喫しましょう。

この記事は「UiPath Studio」のインストールが完了している方向けに作成しています。インストールがまだの方は、「UiPath コミュニティエディション(無料版)のインストール方法」の記事を参照してください。

この記事の目的

開発環境の基本的な使い方を理解し、画面に「Hello World!」を表示できるようになろう。

記事内で使用するアクティビティ

Message Box

なおこのサイト内の表記として、UiPath全体を指す場合は「UiPath」、開発環境を指す場合は「UiPath Studio」もしくは「Studio」、実行環境を指す場合は「UiPath Robot」と記載します。

事前準備

Step1 事前準備

この章では、UiPathの起動方法からプロジェクトの作成方法、開発環境の画面構成などを説明していきます。実際のUiPath Studioの画面と見比べて読むと理解度が深まると思います。

UiPath Studioの起動方法

Windows7の場合

Windows7の場合は、インストール後ショートカットが自動では作成されないため、起動ファイルを直接実行する必要があります。以下のフォルダに「UiStudio.exe」がありますのでこちらから起動しましょう。

<C:\Users\ユーザ名\AppData\Local\UiPath>

上記以外のWindowsの場合

Windowsのスタートボタン内にUiPathフォルダがあるのでそこから起動しましょう。

アクティベーション画面

「UiPath Studio」を起動すると、その度に「Welcome to UiPath Studio」の画面が表示されます。
これはライセンスコードを所持している場合にそれを有効化するための画面です。無料でコミュニティエディションを利用している場合は、インストール時に有効化しており特に気にする必要はありませんので「Continue Free」(無料で続ける)を選択しましょう。

UiPath Studioへようこその画面

プロジェクトの作成方法を覚えよう

「Continue Free」を押下すると「UiPath Studio」の画面が表示されます。
画面左側で新規に作成するプロジェクトのテンプレートを選択し、画面右側には最近使用したプロジェクトが表示されます。

UiPath Studio開始画面

テンプレートの形式については次の通りです。

Blank何も配置されていない空のプロジェクトを作成します。
Simple Process作成時からフローチャートと簡単な分岐が配置されているプロジェクトを作成します。
Agent Process Improvementユーザのクリックやキー入力を元に処理が実行されるプロジェクトを作成します。
Robotic Enterprise Framework大規模なプロジェクトを作成する場合に使用します。エラー発生時の処理や初期化設定など業務で使用するような処理が初めから入っています。始めのうちは学習用途で使用しましょう。

今回は空のプロジェクトである「Blank」を選択します。「Blank」を選択後、Nameの項目に「FirstProject」と入力しましょう。

「Location」は作成したプロジェクトが格納されるフォルダです。デフォルトでは「ドキュメントフォルダ\UiPath」が選択されています。
このフォルダはコマンドプロンプトからプロジェクト実行する時など使用する機会がありますので、ショートカットを作成しておくとよいでしょう。
「Description」はこのプロジェクトの説明となります。今回は「Blank Project」のままで構いません。
「Create」ボタンを押すと開発画面(デザインタブ)に進みます。

プロジェクト新規作成画面

Point

プロジェクト名は日本語でも大丈夫ですが、後々コマンドプロンプトなどから実行することを考えると英語で作成しておくことをお勧めします。

画面のレイアウトを理解しよう

「UiPath Studio」の画面レイアウトは、他の開発環境の配置と似ているため馴染みやすい方もいらっしゃるかと思います。
画面上部に存在するリボンと呼ばれるタブと、配置を移動できる10個のパネルと呼ばれる画面で構成されています。但し全て英語表記であるため、英語が苦手な方にとって最初のうちは少し大変かもしれません。

ここでは、この記事で使用する以下のパネルについて説明します。

UiPath Studioの開発メイン画面

  • デザイナーパネル(Designer Panel)
  • アクティビティパネル(Activity Panel)
  • プロパティパネル(Propaty Panel)

デザイナーパネル

画面中央部に位置し、比較的大きなパネルがデザイナーパネルです。自動化する操作(アクティビティ)をドラッグ&ドロップで配置していく開発においてメインとなるパネルです。上部にはファイル単位でタブが表示され、複数のファイルを切り替えることができます。

アクティビティパネル

画面左側に配置されているのがアクティビティパネルです。クリックや文字の入力、ブラウザを開くなど、操作(アクティビティ)のひとつひとつがこのパネルに格納されています。また拡張アクティビティもここからインストールできます。拡張アクティビティについては次章を参照ください。

プロパティパネル

各アクティビティにはプロパティと呼ばれるオプションがあります。このパネルは画面右側に位置しておりアクティビティ毎のプロパティを設定できます。プロパティパネルの上部に表示されている英語は、アクティビティが集まったまとまり(パッケージ)の名前を表しています。

アクティビティの使い方

Step2 アクティビティの使い方

アクティビティとは

クリックやキー入力など自動化する操作のひとつひとつをUiPathでは「アクティビティ」と呼んでいます。
「UiPath Studio」では200個近くもの「コアアクティビティ(2018年3月現在)」が用意されており、また用途に合わせて追加でインストールする「拡張アクティビティ」があります。

例えばエクセル用の拡張アクティビティをインストールすれば、エクセル上での自動化を簡易に行えるようなアクティビティが開発環境に追加されます。

アクティビティやプロパティを全て覚えることは、言語の違いや量的にも難しいため、都度ご自身の用途に沿ったアクティビティがないか確認するとよいと思います。

なおUiPath社では日本語のアクティビティガイドを用意しており、Web上で目的に沿ってアクティビティやプロパティの内容を確認することができます。

公式アクティビティガイド

また当サイトでもアクティビティ一覧を用意しておりますのでよろしければ参照ください。

UiPath StudioのActivity一覧

アクティビティの検索

アクティビティパネルのアクティビティ検索画面

アクティビティパネルでは、検索ボックスからアクティビティを検索することができます。
またショートカットキーが準備されており、「Ctrl+Alt+F」ですぐにアクティビティパネルの検索ボックスにフォーカスがあたるようになっています。

今回は検索ボックスに「message」と入力して「Message Box」アクティビティを検索してみましょう。

大文字小文字は区別されず、部分一致で検索することが可能ですが、空白はアクティビティ名と同様に入力しなければなりません。そのため「messagebox」(空白なし)では検索結果に表示されませんのご注意ください。

Point

恐らく「UiPath Studio」の画面と画像の画面とでは少し異なると思います。これは拡張アクティビティがインストールされているためです。

アクティビティの使い方

先ほど検索した「Message Box」アクティビティをドラッグ&ドロップでデザイナーパネルに配置しましょう。またアクティビティパネル上でアクティビティをダブルクリックした場合は、デザイナーパネルの最終位置にアクティビティが配置されます。
アクティビティを配置できたら、入力部に「”Hello World!”」と入力しましょう。文字の入力時には基本的にダブルコーテーション(引用符)でくくる必要があります。

なお「Message Box」アクティビティとは、メッセージボックスを使って指定したメッセージをWindowsの画面上に表示する操作です。表示後はボタン押下の操作が必要で自動でメッセージは消えません。(自動で非表示となるメッセージを使用したい場合は「Callout」というアクティビティを使います)

アクティビティパネルとデザイナーパネル

プロジェクトを実行してみよう

Step3 プロジェクトの実行

Ctrl + S」を押してプロジェクトを保存しましょう。
アクティビティの配置と、表示するメッセージ本文を入力して保存すればメッセージを表示するプロジェクトの完成です。それでは実際に作成したプログラムを実行してみましょう。

画面上部のリボンから「Design」タブを選択し、その中にある「Run」ボタンを押下することで作成したプロジェクトが実行されます。またショートカットキーとして「F5」を押すことでも実行されます。

プロジェクトの実行画面

実行すると「UiPath Studio」が最小化し、「Hello Wrold」というメッセージが表示されたと思います。

エラーが発生したら…

実行中にエラーが発生した画面

もし実行時にエラーが発生した場合は、次の点を確認してみてください。

  • 表示するメッセージが引用符「”」で囲まれているか。
  • 引用符の数が多くないか。(1つ引用符を入力すると自動で2つめも自動補完されます。)
  • 引用符は半角か。全角の引用符は文字として認識されます。

アクティビティのもう少し詳しい話

Step4 アクティビティのもっと詳しい話

ここまででメッセージを画面上に表示することができたと思います。ここからはアクティビティについてもう少し詳細に説明します。

アクティビティの選択状態

デザイナーパネル上のアクティビティをクリックすると選択状態となりタイトル部の背景色が変わります。この状態になるとプロパティを設定したり、アクティビティを削除したりすることができます。

ダブルクリックするとアクティビティの詳細を確認できます。現時点では特に見た目は変わりませんが、パンくずリストが変更されることを覚えておきましょう。これはフローチャート等の規模が大きめのワークフローで画面を見やすくするために使用します。
また詳細画面の状態ではDeleteボタン等押してもアクティビティを削除できないことを理解しておいてください。

アクティビティの詳細画面では削除できない

プロパティとは

プロパティとはアクティビティ毎に設定できるオプションのようなものです。
プロパティを設定することによって、シングルクリックをダブルクリックに変更したり、文字の入力速度を遅くしたりなど、アクティビティの動作を細かく設定することができます。
アクティビティ毎に複数あるため一度で覚えきるのは難しいので、新しいアクティビティを使用する度に覚えていきましょう。

プロパティのカテゴリ

プロパティにはカテゴリが存在します。プロパティパネル上に「+」もしくは「-」ボタンが配置されており、これをクリックすることでカテゴリごとに閉じたり開いたりすることができます。
以下は「Message Box」アクティビティのプロパティカテゴリです。

共通(common)アクティビティの表示名やエラー時に処理を継続するかなどを設定できます。
入力(Input)入力テキストや、ターゲットとなる要素の指定など、入力に関係する内容を設定できます。
その他(Misc)ログへの出力有無などを設定できます。
出力(Output)アクティビティで取得したデータの出力先を指定します。

これら以外にも、「File」や「Login」など色々な分類があります。

アクティビティのエラー

再度「Message Box」アクティビティをデザイナーパネルに配置してみるとアクティビティに赤背景のエラーマークが表示されていることがわかると思います。これはアクティビティにエラーがあるため表示されており、エラーが残ったままではプロジェクトの実行はできません。

メッセージボックスにエラーが発生している画面

エラーマークにマウスを当ててみると英語である場合が多いですがエラーの原因が表示されます。またプロパティにエラーがある場合は青背景のエラーマークが表示されます。こちらも同様にマウスホバーすることでエラーの原因を確認できるのでエラー発生時には確認してみましょう。
今回は表示するメッセージの内容が設定されていないためエラー表示されています。

Pointエラーの原因については、一部日本語で表示される個所もあるため、恐らく今後日本語表記になっていくものと思われます。

Message Boxのプロパティ

せっかくなので、今回使用した「Message Box」アクティビティのプロパティを見てみましょう。

メッセージボックスのプロパティ画面

共通(common)

表示名(Display Name)

デザイナーパネルに配置した際に表示されるタイトルを変更することができます。デフォルトではアクティビティ名(Message Box)が設定されています。
Message Boxアクティビティの場合は少し特殊で、Titleプロパティに何も設定されていない場合、この項目がメッセージボックスのタイトルとなります。

入力(Input)

ボタン(Buttons)

メッセージボックスに表示されるボタンを変更します。どのボタンが押されたかは「ChusenButton」プロパティで取得できます。

Ok「OK」ボタンを表示します。
OkCancel「OK」ボタンと「キャンセル」ボタンを表示します。
YesNoCancel「はい」「いいえ」「キャンセル」ボタンを表示します。
YesNo「はい」「いいえ」ボタンを表示します。

コンテンツ(Content)

表示するメッセージを指定します。デザイナーパネル上の「Text must be quoted」の部分に直接指定することもできます。このプロパティは省略できません。

タイトル(Title)

メッセージボックスのタイトルを指定します。

その他(Misc)

プライベート(Private)

「UiPath Robot」のログ出力レベルを「Verbose」にしている場合、変数の値や押下したボタン情報などをログに出力しますが、チェックを入れたアクティビティではこれらを出力しません。
UiPath Robotの記事で詳しく説明しますので、現状よくわからなくても大丈夫です。

前面表示(TopMost)

この項目にチェックを入れた場合、メッセージボックスが最前面に表示されます。

出力(Output)

選択ボタン(ChusenButton)

メッセージボックスでどのボタンが押されたかを知りたい場合、このプロパティに変数を指定します。変数については追って説明しますが、OutPutに変数を指定することでアクティビティで処理したデータを取得できるということを覚えておいてください。
なおこのプロパティは文字列として結果が返されるため、「Ok」「Yes」「No」「Cancel」といった文字列で返されます。

まとめ

UiPath Studio開発環境の基本的な使い方とプログラミングの第一歩である「Hello World!」の表示方法について解説しました。
今回はまだ自動化という話ではありませんでしたが、自動化したい操作をひとつずつアクティビティで指定していく事がUiPathでの開発となります。そのため使用したアクティビティはその都度覚えていくとよいと思います。

次回は自動化らしく、自動的に文字を入力する処理を作成してみたいと思います。

 

 

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