
業務を自動化する上でRPAとの親和性が高いファイルの移動や削除などの操作をまとめました。
ファイルやフォルダの操作は自動化しやすい業務のひとつですが、アクティビティ単体ではできないこともありましたので今回まとめてみました。
不足点や他にご要望等有ればご連絡ください。
Contents
ファイル操作
新規作成
UiPathでは、指定したファイルが存在しなければ自動で新規作成されるようにアクティビティが設定されています。
エクセルファイル
「Excel application scope」アクティビティを使用すれば、指定したファイル名のエクセルファイルが存在しない場合に自動でワークブックが作成されます。
テキストファイル
「Write CSV」アクティビティで拡張子を「.txt」と指定することにより、エクセルと同様にファイルがない場合は新規に作成されます。
「Write CSV」は拡張子が指定できるため、どの拡張子のファイルでも作成できますが、「.pdf」などのファイルを作成しても現時点では正常に開けないようです。
ワードファイル
「Word Application Scope」アクティビティの使用で同様に新規作成されます。
PDFファイル
ワードファイルを作成後、「Export to PDF」アクティビティを使用することによりPDFファイルが作成されます。
「Export to PDF」で指定するプロパティは、出力先のファイル名のみで、変換前のファイルは「Word Application Scope」内で使用することによりそのファイルが変換元ファイルとなります。
その他のファイル
「Create file」アクティビティでファイルの作成のみであれば、どのタイプのファイルでも作成することができます。
なお、「Create file」アクティビティ以外は拡張アクティビティのため、使用前に「Manage Pakage」からインストールが必要です。
ファイルの削除
コアアクティビティに含まれる、「Delete」アクティビティで対象ファイルのパスを指定することにより簡単にファイルの削除が可能です。
拡張子を指定しない場合はフォルダと判断されフォルダが削除されます。
なおこのアクティビティで削除したファイルおよびフォルダは、ごみ箱には入りませんのでご注意ください。
ファイルのコピー
「Copy file」アクティビティで「From(コピー元)」と「To(コピー先)」のパスを指定することにより、ファイルのコピーが可能です。
なおコピー先の指定には、フォルダ名だけでなくファイル名まで指定する必要があります。
また「OverWriteプロパティにチェックを入れると、コピー先に同一名称のファイルが存在する場合は上書きされます。
指定方法
プロジェクトフォルダ内に存在する「home.csv」ファイルを「test」フォルダ内に移動させる場合。
To:”test\home.csv”
ファイルの移動
「Move file」アクティビティの使用で、ファイルの移動が可能です。使用方法は「Copy file」と同様ですのでここでは省略します。
ファイル名の変更
色々方法はありそうですが、コマンドプロンプトから変更するのが一番確実かと思います。
①コマンドプロンプトを開き、「Open application」アクティビティでプロンプト画面を指定します。
②「WorkingDirectory」プロパティに対象ファイルが存在するフォルダを指定します。
③「Type Into」アクティビティで「”rename 変更前のファイル名 変更後のファイル名[k(enter)]”」と指定します。
この時、「Open application」の「Do」内に「Type Into」を配置することにより画面の指定は不要です。
なおプロンプト起動後にセレクタが見つからないというエラーが発生した場合は、「Selector」プロパティの「Attach to Live Element」から再度プロンプト画面を指定しましょう。 セレクタのアップデートについては別途詳細記事を作成します。
この方法により、ファイルの拡張子も変更することが可能です。また、拡張子を指定しないことによってフォルダ名も同様に変更することができます。
フォルダ操作
「Move file」アクティビティや「Copy file」アクティビティはファイルだけの様でフォルダは移動できませんでしたが、上記のコマンドプロンプトを使うことによってフォルダも移動やコピーが可能です。対応方法としては上記③の指定内容を変更するだけです。
フォルダの移動
移動フォルダという名前のフォルダをCドライブ直下に移動します。
"move 移動フォルダ C:\"
フォルダのコピー
testフォルダとtestフォルダに含まれるファイルをFドライブにコピーします。
最後の「D」はコマンドプロンプトのコマンドで、ファイルかディレクトリかを聞かれるためディレクトリ指定しています。
"xcopy /E test F:\test[k(enter)]D"
フォルダを開く
対象フォルダをエクスプローラーで開きます。
"explorer フォルダ名[k(enter)]"
フォルダの新規作成
「Create directory」アクティビティを使用することにより、パスの指定のみでフォルダを作成することができます。
フォルダの削除
ファイルの削除と同様に「Delete」アクティビティで対応可能です。
まとめ
UiPathに用意されていない操作でも、コマンドプロンプトなどと合わせて使うことでだいたいの操作が可能ですね。
やはりRPAツールで開発を行う場合は、開発ツールだけでなく実際に操作するツールをどれだけ理解できているか、ということも大事だと思います。